住宅ローンが残っていてもリースバックは利用できる?利用条件・注意点・向いているケースを徹底解説
公開日:2026.07.22
住宅ローンが残っていると、「リースバックは利用できないのでは?」と考える方も多いでしょう。しかし、実際には住宅ローンの残高や不動産の査定額によっては利用できるケースがあります。この記事では、住宅ローンが残っている場合のリースバック利用条件や、オーバーローン・アンダーローンの違い、注意点や他の選択肢まで詳しく解説します。
目次
住宅ローンが残っていてもリースバックは利用できる?
リースバックの基本的な仕組み
リースバックは、自宅を不動産会社などに売却し、その後は買主と賃貸借契約を結ぶことで、同じ家に住み続けられる仕組みです。所有権は買主に移りますが、賃借人として契約することで、引っ越しをせずに生活を続けられます。仕組みの詳細についてはリースバックとは?仕組み・流れを名古屋の専門家が解説でも解説していますので、あわせてご覧ください。
住宅ローンが残っていても利用できる理由
リースバックでは、売却代金でこれまでの住宅ローンを完済することを前提に手続きが進みます。そのため、売却価格がローン残高を上回っていれば、残債を完済したうえで、残りの資金を手元に残すことができます。住宅ローンが残っていること自体が、利用できない直接の理由になるわけではありません。
利用できないケースもあること
一方で、売却価格がローン残高を下回る場合は、売却代金だけでは完済できず、不足分を自己資金で補うなどの対応が必要になることがあります。また、金融機関の同意が得られない場合など、状況によっては利用が難しくなるケースもあります。住宅ローンの返済が難しくなっている場合の選択肢については住宅ローンが払えないとどうなる?競売までの流れと今すぐできる対処法を解説でも解説しています。
オーバーローンとアンダーローンとは?
リースバックが利用できるかどうかを左右する重要な考え方が、「アンダーローン」と「オーバーローン」です。
アンダーローンとは
アンダーローンとは、自宅の売却価格が住宅ローンの残高を上回っている状態を指します。たとえば、売却価格が2,500万円でローン残高が2,000万円であれば、売却代金でローンを完済したうえで500万円が手元に残る計算になります。アンダーローンの状態であれば、比較的リースバックを利用しやすいといえます。
オーバーローンとは
オーバーローンとは、逆に住宅ローンの残高が売却価格を上回っている状態を指します。たとえば、売却価格が2,000万円でローン残高が2,500万円であれば、売却代金だけでは500万円の残債が残ってしまいます。この場合、不足分を自己資金で補う必要があるなど、利用のハードルが上がる傾向があります。
| 項目 | アンダーローン | オーバーローン |
|---|---|---|
| 売却価格 | ローン残高を上回る | ローン残高を下回る |
| ローン残高 | 売却価格の範囲内で完済できる | 売却価格だけでは完済できない |
| 利用しやすさ | 比較的利用しやすい | 自己資金の準備などが必要になる場合がある |
| 相談の必要性 | 査定額の確認が中心 | 金融機関や専門家への相談がより重要になる |
ご自身の状況がアンダーローンかオーバーローンかは、査定額とローン残高を照らし合わせてみないと判断できません。まずは現在の資産価値を把握することが第一歩です。
リースバックを利用するための条件
リースバックを利用する前に、次の項目を確認しておくと安心です。
- 査定額:自宅がいくらで売却できるか、事前に把握しておきましょう。
- ローン残高:現在の残債がいくらかを金融機関に確認しておきましょう。
- 家賃の支払い能力:売却後に発生する家賃を無理なく支払えるか確認しておきましょう。
- 契約条件:契約期間や更新条件、買い戻し条件などを事前に確認しておきましょう。
- 物件の状況:物件の種類や築年数、立地によって利用可否や条件が変わる場合があります。
これらを事前に整理しておくことで、相談や査定がスムーズに進みやすくなります。
利用できない場合の選択肢
査定の結果、リースバックの利用が難しいと分かった場合でも、他の選択肢があります。
- 通常売却:仲介による一般的な売却方法です。市場価格に近い価格での売却が期待できます。
- 任意売却:住宅ローンが残っている状態でも、金融機関の同意を得て売却する方法です。返済が難しくなっている場合に検討されます。
- 借り換え:他の金融機関でより低い金利のローンに借り換える方法です。月々の返済負担を軽減できる場合があります。
- 返済条件変更(リスケジュール):金融機関に相談し、返済期間の見直しや一時的な返済額の減額に応じてもらう方法です。
| 方法 | 住み続けられるか | ローン整理 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 通常売却 | ×(引越しが必要) | ○(売却資金で完済) | 市場価格での売却を重視する人 |
| 任意売却 | ×(引越しが必要) | ○(売却資金で整理) | 返済が難しくなっている人 |
| 借り換え | ○(継続居住) | △(返済額を軽減) | 金利差で負担を減らしたい人 |
| 返済条件変更 | ○(継続居住) | △(返済計画の見直し) | 一時的に返済が厳しい人 |
制度ごとの違いについてはリースバック・任意売却・リバースモーゲージの違いとは?自分に合った選び方を徹底比較でも詳しく比較していますので、あわせてご覧ください。
リースバックが向いている人
リースバックは、次のような希望を持つ方に選ばれています。
- 引っ越したくない:住み慣れた家や地域での生活を続けたい方。
- 学区を変えたくない:子どもの通学環境を変えたくない方。
- 老後資金を確保したい:まとまった資金を得ながら、生活拠点は変えたくない方。
- 住宅ローン返済を整理したい:返済負担を軽減しつつ、同じ家に住み続けたい方。
一方で、「できるだけ高く売りたい」という方には、賃貸借契約を前提としないリースバックよりも、通常の仲介による売却の方が向いている場合があります。
まずは査定を受けることが第一歩
住宅ローンが残っている状態でリースバックを検討する際は、まず査定を受けることが欠かせません。
- 査定しないと利用可否は分からない:アンダーローンかオーバーローンかは、実際に査定を受けてみないと判断できません。
- ローン残高との比較が重要:査定額とローン残高を照らし合わせることで、現実的な選択肢が見えてきます。
- 複数社へ相談することも大切:1社だけでなく、複数社の査定や条件を比較することで、より適した方法を見つけやすくなります。
- 無理に契約する必要はない:査定や相談の結果、条件が合わなければ、無理に契約を進める必要はありません。
査定を受けることは、契約を前提とした手続きではなく、あくまで現状を知るための第一歩です。
よくある質問
住宅ローンが残っていても利用できますか?
売却価格でローンを完済できる見込みがあれば、利用できる可能性があります。まずは査定を受けて、ご自身の状況を確認することをおすすめします。
オーバーローンでも相談できますか?
オーバーローンの状態でも、相談自体は可能です。不足分の対応方法など、状況に応じた選択肢についてご案内します。
任意売却との違いは?
リースバックは売却後も同じ家に住み続けられる点が特徴です。任意売却は市場価格に近い価格での売却を目指す方法で、売却後は引っ越しが必要になります。
査定だけでも可能ですか?
はい、査定のみのご相談も受け付けています。契約を決めていない段階でも、まずは資産価値を知ることから始められます。
家族に相談した方がいいですか?
住まいや資産に関わる内容のため、可能であれば家族と情報を共有しておくことをおすすめします。相談自体は本人のみで行うこともできます。
まとめ
- 住宅ローンが残っていても、売却価格がローン残高を上回る「アンダーローン」であればリースバックを利用できる可能性がある
- 「オーバーローン」の場合は自己資金での補填や他の選択肢の検討が必要になることがある
- 利用が難しい場合も、通常売却・任意売却・借り換え・返済条件変更など状況に応じた選択肢がある
住宅ローンが残っていても、条件によってはリースバックを利用できる可能性があります。まずは査定を受け、ご自身の状況に合った選択肢を知ることが大切です。