実家を相続したらどうする?売却・賃貸・リースバックなど後悔しない選択肢を解説
公開日:2026.07.12
近年、空き家問題や相続不動産の扱いが社会的な課題となっています。「実家を相続したけれど、どうすればいいか分からない」という方は少なくありません。この記事では、相続した実家を放置するリスクや、売却・賃貸・リースバックなどの活用方法を分かりやすく解説します。
目次
相続した実家を放置するとどうなる?
相続した実家をそのまま放置してしまうと、さまざまなリスクが生じる可能性があります。
- 老朽化:人が住まない家は劣化が進みやすく、時間の経過とともに資産価値が下がっていく傾向があります。
- 固定資産税:住んでいなくても、所有している限り固定資産税は毎年発生します。
- 維持管理費:庭木の手入れや建物の点検など、維持管理には手間と費用がかかります。
- 雑草:敷地の雑草が放置されると、近隣とのトラブルにつながることがあります。
- 防犯:空き家は不審者の侵入や不法投棄の対象になりやすく、防犯上のリスクが高まります。
- 特定空家のリスク:自治体から「特定空家」に指定されると、固定資産税の軽減措置が受けられなくなる場合があります。
放置期間が長引くほど、これらのリスクは大きくなる傾向があります。早めに方針を決めることが、負担を抑えることにつながります。
相続した家の5つの選択肢
相続した実家には、主に次の5つの選択肢があります。
- ①住む:自分や家族がその家に移り住む方法です。実家に愛着があり、生活拠点を移せる方に向いています。
- ②売却:家を売却して現金化する方法です。管理の手間をなくし、まとまった資金を得たい方に向いています。
- ③賃貸:家を貸し出して家賃収入を得る方法です。将来的に自分や家族が住む可能性がある方や、資産として保有し続けたい方に向いています。
- ④リフォーム:家を改修して活用する方法です。賃貸や自身の居住用として長く使いたい方に向いています。
- ⑤リースバック:売却したうえで、親などがそのまま住み続けられるようにする方法です。親を住み慣れた環境から動かしたくない場合や、資産を整理しながら住まいを維持したい場合に向いています。
売却・賃貸・リースバックを比較
代表的な3つの方法を、項目ごとに比較してみましょう。
| 項目 | 売却 | 賃貸 | リースバック |
|---|---|---|---|
| まとまった資金 | ○(売却代金) | ×(家賃収入は分割) | ○(売却代金) |
| 住み続けられる | ×(引越しが必要) | ×(別の人が入居) | ○(賃借人として住める) |
| 維持管理 | 不要(売却後) | 必要(貸主として) | 不要(売却後) |
| 向いている人 | まとまった資金が必要な人 | 資産として保有したい人 | 家族が住み続けたい人 |
リースバックという選択肢
相続した実家の活用方法の一つとして、リースバックが選ばれるケースもあります。ここでは営業目的ではなく、仕組みと活用ケース、メリット・デメリットを正直に説明します。
相続した実家でリースバックが検討されるケースには、大きく2つのパターンがあります。一つは、親がまだその家に住んでいて、資金を確保しながら住み続けたいケースです。もう一つは、相続後に家族の間で資産を整理する際、売却しつつ当面は誰かが住み続けられるようにしたいケースです。
メリット:まとまった資金を得ながら住み続けられる、維持管理の手間から解放される、相続財産を早期に現金化しやすい。
デメリット:売却後は家賃が発生する、売却価格が市場価格よりやや低めになる傾向がある。
リースバックと任意売却・リバースモーゲージとの違いについては、リースバック・任意売却・リバースモーゲージの違いとは?自分に合った選び方を徹底比較でも詳しく比較していますので、あわせてご覧ください。
相続した家を売るタイミング
相続した家をいつ売るべきかは、いくつかの観点から検討する必要があります。
- 相続税:相続税の申告や納税のスケジュールを踏まえて、売却時期を検討することがあります。
- 市場価格:地域の不動産市況によって、売却価格が変動することがあります。
- 維持費:所有期間が長くなるほど、固定資産税や管理費の負担が積み重なります。
- 空き家期間:空き家の期間が長引くほど、老朽化や特定空家指定のリスクが高まります。
- 家族との話し合い:相続人が複数いる場合は、方針について家族間で合意形成しておくことが大切です。
相続税や登記など税務・法令に関わる内容は一般的な説明にとどまるため、個別の状況については税理士や司法書士などの専門家に確認することをおすすめします。「売るべきか、住み続けるべきか」という判断軸については、家を売るべき?住み続けるべき?後悔しない判断基準と5つの選択肢を解説でも詳しく解説しています。
後悔しないために専門家へ相談しよう
実家の相続では、複数の専門家がそれぞれ異なる役割で力になってくれます。
| 相談先 | 主な役割 |
|---|---|
| 不動産会社 | 実家の資産価値の査定や、売却・賃貸・リースバックなど活用方法の提案 |
| 税理士 | 相続税の申告や節税に関する相談 |
| 司法書士 | 相続登記など不動産の名義変更手続きに関する相談 |
| 自治体の相続相談窓口 | 空き家対策や制度に関する一般的な情報提供 |
相談前に、次の点を整理しておくとスムーズです。
- 相続登記が済んでいるか確認している
- 相続人全員の意向を把握している
- 固定資産税や維持費の負担状況を把握している
- 家の劣化状況をおおまかに把握している
- 家族としての希望(住む・売る・貸すなど)を整理している
よくある質問
相続した家はすぐ売った方がいいですか?
必ずしもすぐに売る必要はありませんが、放置する期間が長くなるほど老朽化や管理負担が増える傾向があります。まずは資産価値を把握し、家族で方針を話し合うことをおすすめします。
空き家の固定資産税はどうなりますか?
所有している限り、居住の有無にかかわらず固定資産税は発生します。「特定空家」に指定されると軽減措置が受けられなくなる場合があるため、注意が必要です。
相続登記は必要ですか?
不動産を相続した場合、相続登記が必要となるケースが一般的です。手続きの詳細は司法書士など専門家への相談をおすすめします。
リースバックは相続でも利用できますか?
相続した実家に親や家族が住み続けたい場合や、資産を整理しながら住まいを維持したい場合の選択肢として利用されることがあります。状況によって条件が異なるため、個別の確認が必要です。
査定だけでも可能ですか?
はい、査定のみのご相談も受け付けています。売却や活用方法を決めていない段階でも、まずは資産価値を知ることから始められます。
まとめ
- 相続した実家を放置すると、老朽化や固定資産税の負担、防犯上のリスクなどが積み重なっていく
- 住む、売却、賃貸、リフォーム、リースバックなど、家族の状況に応じた複数の選択肢がある
- 税務や登記など専門的な内容は、税理士や司法書士などの専門家に相談しながら進めることが重要
相続した実家は放置せず、まずは資産価値を把握して最適な方法を選ぶことが大切です。